合成燃料の行方
トヨタ、スバル、マツダが合成燃料対応の新エンジンを開発すると発表しました。新エンジンは電動ユニットに最適化されるとのことで、PHEV(プラフインハイブリッドカー)、HEV(ハイブリッドカー)への搭載を想定していると思われます。
合成燃料は、温室効果ガスである二酸化炭素CO2と、グリーン水素H2から人工的に化学合成できる人工ガソリンのことです。通常のガソリンエンジンで使用することができ、車を買い替える必要がないものになります。
合成燃料を入れたガソリン車は、当然CO2を排出します。排ガスによる地球環境への影響を心配される方がいても不思議ではありませんが、人工ガソリンは原油を精製して作る化石燃料とは異なり、CO2を原料としていますので、CO2の排出量としてはトータルで0とみなせます。CN(カーボンニュートラル)燃料と言われるゆえんです。
但し、デメリットは合成工程にかかるコストです。合成燃料は量産化しても1リッター辺り300円以上になると言われています。現在のガソリン価格が1リッター辺り、170円前後であることと比較すると、燃料代が倍近い値段になることになります。
合成燃料の選択肢が出てくると、EVとどちらが普及するか興味のあるところです。EVもバッテリー問題で技術的なブレークスルーが起きれば爆発的に普及するのは目に見えています。また、電動車は元祖日本のお家芸でもあるので、おそらくEVが本格的に普及するまでのつなぎ役として、現実的な選択肢として合成燃料の使用が検討されるのだろうとみています。
引用元 トヨタ、マツダ、スバルが次世代エンジン 「新しい内燃機関」の姿は
https://mainichi.jp/articles/20240528/k00/00m/020/275000c